心が落ち着かない時に聞いてほしいことば

中一の娘と茶道教室に通うようになって2年ほどが経ちます。
お金もそれなりにかかるし、娘の中学入学を機にやめようかと考えたこともあったのですが
やっぱりお稽古に行くと毎回学べることがあって、
何よりお茶を点てる一連の流れは、日常生活と離れて 心が無になり 落ち着いていることを実感します。
先生は、「日常生活でイライラすることがあったとしても お茶室に入ったら すっと心を切り替えるの。
それは回数を重ねるうちにできるようになるわよ。
そして、日常生活のなかでもそれができるようになると良いわよね」と教えてくださります。
最初のうちは、お稽古の日の朝に息子に怒ってしまった時などは
お点前をすると 気づかないうちにせかせかと急いだ感じになり
先生に もっとゆっくりね と声をかけられることがしばしばでした。
回数を重ね、学びを重ねるうちに お茶室に入ると心を切り替えることができるようになってきたなと実感しています。

さて、ここで4月のお稽古のなかでの学びを少しお話したいと思います。
毎回さまざまな ことば を学ばせてもらっています。
最近はとくに禅語を学ぶことが多いのですが
今回とくに印象に残ったのが
如意(にょい)
西遊記に登場する 如意棒(にょいぼう)の如意です。
意味を調べると、「物事が自分の思うままになること」
だから 自在にあやつることができる棒という意味で 如意棒なのですね。
先生が話してくださったのは、
「自分の手のひらを顔のすぐそばに近づけてみて。
何が見える? 自分の手のひらだけよね。
その手を少しずつ遠くに離してみて。
そうするといろいろなものが見えてくるでしょ。
目の前の自分のことばかりを見ていたら 見える世界は小さいけれど
広げていくと いろいろなものが見えて視野が広がっていくということなの」
私は、悩み事などをわりと一人で抱え込み 自分ひとりの世界のなかで解決しようとするところがあるので
先生の言葉がすっと心にはいってきました。
子どものことやら 仕事のことやらでバタバタと過ごした年度末。
なんだか心が落ち着かないなぁと感じることが多かったのですが
こうして必要な時に必要なことばに出会えることが感謝です。
こうして毎回学ばせてもらうことで 日々の暮らしをより良くしていきたい。
やっぱり茶道のお稽古は長く続けていきたいと思っています。
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